夏の夜、庭先や公園でパチパチと光る線香花火。
なんとなく手に取って火をつけている方も多いのではないでしょうか。
私自身も、子どものころから何気なく遊んでいたのですが、実は線香花火には「正しい持ち方」があると知って驚いたことがあります。
持ち方ひとつで火花の美しさや燃える時間まで変わることがあるので、知っておくと今年の夏がもっと楽しくなるはずです。
この記事では、線香花火の持ち手の向きや火のつけ方、最後まで長く楽しむコツ、注意点をわかりやすく解説していきます。
線香花火の持ち手はどっち?
線香花火には、大きく分けて2種類のタイプがあります。
「どっちを持てばいいの?」と迷ってしまうのは、実はこの2種類の違いを知らないことが原因かもしれません。
まずは、それぞれの特徴から見ていきましょう。
すぼ手牡丹と長手牡丹の違い
線香花火には「すぼ手牡丹」と「長手牡丹」という2つの種類があります。
続きまして
『西の線香花火 #スボ手牡丹 』
こちらは穂先を上に向けるタイプの線香花火です。長手牡丹より短い時間ですが、火花の豪華さが素晴らしい🙌
私にとって『線香花火』といえばこのスボ手タイプなんだなー😌 pic.twitter.com/RmZJUESlai— 茶々丸 (@chachamaru06192) October 9, 2021
- すぼ手牡丹
藁を使った昔ながらの線香花火
稲作がさかんだった関西地方を中心に親しまれてきた - 長手牡丹
和紙を使った現在よく見かける線香花火
紙すきがさかんだった関東地方を中心に広まった
すぼ手牡丹は、藁の先に火薬をつけたタイプで、江戸時代からほとんど形を変えていないといわれています。
もともとは、稲作がさかんだった関西地方を中心に親しまれてきたそうです。
一方の長手牡丹は、和紙で火薬を包んで撚ったタイプで、紙すきがさかんだった関東地方を中心に広まったといわれています。
見た目や産地による違いを、簡単に表にまとめてみました。
| 種類 | 材料 | 主な地域 | 見た目の特徴 |
|---|---|---|---|
| すぼ手牡丹 | 藁 | 関西を中心とした西日本 | やや地味で素朴、藁がむき出し |
| 長手牡丹 | 和紙 | 関東を中心とした東日本 | 色つきの和紙で華やか |
現在、スーパーやコンビニ、ドンキホーテなどで手に入る線香花火の多くは、長手牡丹タイプです。
私自身、子どものころから遊んでいたのはずっと長手牡丹で、すぼ手牡丹は大人になってから初めて知りました。
同じ線香花火でも、生まれ育った地域によって見慣れているものが違うというのは、なんだか面白いですよね。
すぼ手牡丹は、藁の先に硝石や硫黄などを使った火薬を巻きつける、昔ながらの製法で作られています。
そのため製造できる職人さんが限られており、現在では国内でも数えるほどしか作られていないそうです。
一方の長手牡丹は、和紙で火薬を包む製法のため大量生産に向いており、海外製も含めて広く流通しています。

普段お店で見かける線香花火のパッケージには、種類の表記がないことも多いです。
ドンキホーテで線香花火を探している方は、線香花火のドンキホーテでの購入可否や値段をまとめた記事も参考にしてみてくださいね。

それぞれの正しい持ち方
持ち方は、この2種類で真逆になるので注意が必要です。
結論として、すぼ手牡丹は斜め上45度前後、長手牡丹は斜め下45度前後で持つのが目安のようです。
すぼ手牡丹は、火のついた先端を上に向けて、斜め45度くらいの角度で持つのが目安とされています。
対して長手牡丹は、火のついた先端を下に垂らすようにして、斜め下45度くらいの角度で持つのが基本です。
つまり、上向きか下向きかが大きな違いになります。
- すぼ手牡丹
→火のついた先端を上に向ける - 長手牡丹
→火のついた先端を下に垂らす
すぼ手牡丹は上向き、長手牡丹は下向きと覚えておくとわかりやすいですね!
私は最初、この違いを知らずにすぼ手牡丹を下向きに持ってしまい、なかなか火花が出なくて戸惑ったことがあります。
手に取った線香花火がどちらのタイプかを見極めてから、向きを決めるとスムーズです。
逆向きに持つと危ない理由
向きを間違えると、単に火花が出にくくなるだけでなく、危険につながることもあります。
特に長手牡丹を上向きに持つと、燃えている火薬の玉が手や腕に近づきやすくなるため危険です。
火の玉がぽとりと落ちたときに、自分の足元や周りの人にかかってしまう可能性もあるでしょう。
正しい向きを知っておくことは、楽しむためだけでなく、安全のためにも大切なポイントですね。

種類によって向きが変わるので、火をつける前に見た目を確認しておくと安心です。
線香花火の火の付け方
持ち方がわかったところで、次は火のつけ方について見ていきましょう。
意外と知られていないコツがいくつかあります。
火薬がある先端を確認する
線香花火は、先端の少しふくらんだ部分に火薬が詰まっています。
火をつける前に火薬がある先端を必ず確認することが大切です。
長手牡丹:こよりのように撚られた先の丸い部分
すぼ手牡丹:藁の先端に黒っぽい玉がついている部分
この部分をしっかり確認しましょう!
ろうそくなどで少しずつ点火する
火をつけるときは、ライターの炎を直接あてるのではなく、ろうそくを使うのがおすすめです。
ろうそくの炎は安定しているうえに、火薬の先端にじっくり熱を伝えやすいという利点があります。
線香花火に火をつけるときのコツ
- ろうそくを空き缶やろうそく立てに固定する
- 火薬のある先端を確認する
- 炎に近づけて少しずつ点火する
- 火がついたら種類ごとの角度で持つ
空き缶やろうそく立てにろうそくを固定しておくと、両手が使えて着火に集中しやすくなります。
炎と花火の先端が触れ合うくらいの距離を保ちながら、慌てずゆっくり火をつけてみてください。
私も最初はライターで一気に火をつけていたのですが、ろうそくに変えてから火花の出方が安定しやすくなったように感じました。
複数人で遊ぶ場合は、ろうそくを1本立てておけば、順番に火をもらう形で安全に着火しやすくなります。
風で炎が消えやすいときは、うちわなどで軽く風よけを作ってあげると、火がつきやすくなります。
点火後は斜め45度で持つ
点火後は、すぼ手牡丹なら斜め上45度、長手牡丹なら斜め下45度で持つのが目安とされているようです。
線香花火、長持ちの秘訣は斜め45° pic.twitter.com/kqs5GDnSBk
— uepon (@ueponf) August 21, 2022
45度という角度は、火の玉の重さと火薬の燃え方が安定しやすいようです。

火がついたあとに慌てると火玉が落ちやすいので、落ち着いて角度を変えてみてください。
線香花火を最後まで長く楽しむコツ
せっかくなら、あの繊細な火花の変化を最後までじっくり眺めたいですよね。
ちょっとした工夫で、燃焼時間を延ばせるかもしれません。
火玉を揺らさない
線香花火の火の玉は、とてもデリケートです。
線香花火を長く楽しみたいなら、火玉をできるだけ揺らさないことが一番大切です。
手が動いてしまうと、火薬が振動で崩れやすくなり、火の玉が早く落ちてしまう原因になります。
できるだけ手を固定して、じっと動かさないようにするのがポイントです。
友達と競争しているときほど力が入りがちですが、力まずリラックスして持つことを意識してみてください。
風の弱い場所で遊ぶ
風が強い場所では、火花が早く飛ばされてしまい、火の玉の温度が下がりやすくなります。
長く楽しむなら、できるだけ風の弱い場所を選ぶのがおすすめです。
温度が下がると、火薬の燃焼が弱まって、あっという間に終わってしまうことも少なくありません。
ベランダの隅や建物の陰など、できるだけ風の弱い場所を選んで遊ぶのがおすすめです。
エアコンの室外機の近くや換気扇の下なども、予想外の風が吹くことがあります。
遊ぶ場所としては避けた方が無難でしょう。
線香花火を長く楽しむコツ
- 火玉を揺らさない
- 風の弱い場所を選ぶ
- 力まずリラックスして持つ
少しの揺れや風でも火玉が落ちやすくなるため、静かな場所で落ち着いて楽しむのがおすすめです。

長く楽しみたいときほど、手を動かさずにそっと眺めるのがコツです。
線香花火をするときの注意点
楽しく遊ぶためには、いくつか気をつけたいポイントもあります。
小さなお子さんと一緒に遊ぶ場合は、特に意識しておきたい内容です。
線香花火をするときの注意点
- 水入りバケツを近くに置く
- 人や物に向けない
- 紙や藁をちぎったり改造したりしない
- 終わった花火は必ず水につける
- 子どもだけで火を扱わせない
他の手持ち花火と線香花火で着火位置が違う
噴出タイプなどの一般的な手持ち花火は、先端を下や横に向けて着火することが多いです。(種類によって異なります)
線香花火は、他の手持ち花火と着火するときの向きが違う点に注意が必要です。
ところが線香花火は、先ほど説明したように斜め上や斜め下に向けて着火します。
いつもの感覚で花火を扱ってしまうと、火のつき方に戸惑うこともあるので気をつけましょう。
ちぎったり改造したりしない
線香花火の紙や藁の部分を途中でちぎったり、火薬を取り出したりする行為は絶対にやめましょう。
線香花火をちぎったり改造したりするのは、思わぬケガにつながるため危険です。
火薬の量やバランスが崩れることで、予想外の燃え方をしたり、思わぬケガにつながったりする危険があります。
見た目や燃え方に興味を持つのは自然なことですが、分解や改造は避けるようにしてください。
水入りバケツを用意する
花火遊びをするときは、必ず水を入れたバケツを近くに用意しておきましょう。
線香花火をするときは、水入りバケツの準備がとても大切です。
使い終わった花火の後始末はもちろん、万が一の消火のためにも欠かせない準備です。
遊び始める前に、バケツの位置をみんなで確認しておくと安心です。
人や物に向けない
火花が出ている間は、絶対に人や物に向けないようにしましょう。
線香花火は火花が小さいから安全と思われがちですが、目や肌に入れば思わぬケガにつながります。
遊ぶときは、周りに十分なスペースがあるかを確認してから始めてください。
終わったら水につける
火が消えたように見えても、内部に熱がこもっていることがあります。
遊び終わった線香花火は、必ず水につけてから捨てるようにしましょう。
そのままゴミ箱に入れてしまうと、再び火がつく可能性もあるため注意が必要です。
子どもに渡す前に確認する
お子さんに線香花火を渡すときは、事前に持ち方や火のつけ方を大人が説明しておくと安心です。
子どもに渡す前には、持ち方や火の扱い方を大人が確認しておくことが大切です。
特に、火のついた先端を人に向けないことや、動き回りながら遊ばないことは、繰り返し伝えておきたいポイントです。
小さなお子さんの場合は、大人が隣について一緒に楽しむのがおすすめです。
線香花火は小さな花火ですが、火を使う遊びであることを忘れずに、安全第一で楽しみましょう。

小さなお子さんと遊ぶときは、大人が隣で見守りながら一緒に楽しむと安心です。
まとめ
線香花火は、種類によって持ち手の向きが変わるという、意外と知られていない奥深さを持った花火です。
すぼ手牡丹は斜め上45度、長手牡丹は斜め下45度というように、向きを覚えておくだけで火花の出方がぐっと変わってきます。
ろうそくでゆっくり火をつけたり、風の弱い場所を選んだりする小さな工夫も、長く楽しむための助けになります。
そして何より、水入りバケツの準備や周囲への配慮など、安全に遊ぶための基本を忘れないことが大切です。
今年の夏は、ぜひ正しい持ち方を意識しながら、線香花火のはかなくも美しい火花をゆっくり味わってみてください。
個人的には、この記事を書きながら、久しぶりに線香花火をやりたくなってしまいました。
皆さんも大切な人と、穏やかな夏の夜のひとときを楽しんでくださいね。

